特別号 シールに関する本の紹介(再度)
時々、シールを勉強するのに良い本がないかとの問い合わせがあります。
以前に一度紹介いたしましたが、その後発行されているものがありますので、紹介いたします。
確かに、本の大店舗を興味があり、調べますが、戸棚にほとんどないのが現状でしょう。今回紹介するものも、多分書店ではないと思われます。
- 技術評論社「よくわかるシール技術の基礎」著者:渡辺氏 価格2,604円(税込)
代表的なシールについて、丁寧に基礎を説明されています。(初心者向け) - 工業調査会「はじめてのシール技術」NOK(株) 編集 価格2,310円(税込)
シールというものを勉強するための初心者向け - 日本工業出版「油空圧シール技術のすべて」(株)阪上製作所編集 価格 3,150円(税込)
運動用シールを中心として、詳しくパッキンを技術的説明しています。
技術設計者向けの本 - (株)テクノシステム「最新シーリングテクノロジー 密封・漏れの解明とトラブル対策」似内氏、澤氏監修 価格 50,400円(税込)
平成22年12月に発行された最新のシールのすべてを詳しく、その道の権威者(約50名)が記載した本。
技術設計者が参考用テキスト的なものです。相当高い本ですが。
筆者も一部書いています。(蛇足)
参考)もし、内容を見たい場合には東京の神保町にある三省堂で置いていました。
以上が以前に紹介した本の後で発行されたものです。ただし、それ以外にあるかもしれません。入手方法は、出版社のHPで調べるか、書店で依頼する方法があると思います。
従来、経験的な、また伝統的な手法でシール類が考案されてきましたが、今の時代では、シールの設計思想が問われるようになり、すべてのシール類には、その材料、形状には機能を含めて、実験以外にも理論の裏図けがないと評価されないようになってきていると思われます。
その代表的な手法には、有限要素法(FEAや、FEMと呼ばれています)が中心となり、接触応力の解明また、シールの溝内での安定性、はみだしなどが明らかになってきています。
また、漏れに関してもある程度、理論式から判明するようになりつつあります。
相手面の粗さに関しても、Parcolation theory などを展開して漏れとの関連を研究しているようです。(このあたりになると筆者には難しく、勉強中です)
以上、最近のシール関連の本を紹介すると同時に最近の動向について簡単に説明いたしました。今後、時々、皆様に参考になる文献や本があれば、紹介したいと思いますので、ご期待ください。
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