「無電極ランプ」という照明をご存知でしょうか?
欧米や中国をはじめとした海外では広く流通している無電極ランプですが、日本でも導入するケースが増えてきています。
無電極ランプは、水銀灯より省エネ効果が期待でき、LEDよりも眩しくない/反射が少ない/影ができづらいなどの特徴を持ちます。
また、インバーターで発生させた高周波により放電するため、消耗する部位がなく、長寿命照明である点もメリットです。
そこで今回は、「無電極ランプの特徴」や「無電極ランプのメリット」と「無電極ランプのデメリット」などを解説していきます。
無電極ランプとは?
無電極ランプの正式名称は、「無電極放電ランプ」といいます。
別名である「インダクションライト」の方が馴染み深いお客様もおられ、英語表記は『Electrodeless lamp』とされています。
無電極ランプとは、名前の通り電極がないため、ランプ菅内に劣化する消耗品がありません。
照明の寿命は電極部分の劣化と関係があるので、水銀灯や蛍光灯などと比較して無電極ランプは非常に長い寿命の照明です。
現在、人工光源の照明の中では、無電極ランプの寿命が最長であると言う専門家もいるほどで、水銀灯の置き換えで使用できる省エネ照明としても注目されています。
無電極ランプの仕組み(発光原理)
無電極ランプの仕組みは、以下の動画にまとめましたので、是非ご覧ください。
動画の下部では、図と文章でも紹介します。
蛍光灯に近い発光原理でありながら、ランプ管内の消耗部品がありません。
電磁誘導の原理と放電による発光の原理に基づいた仕組みが使われています。
インバーター(安定器)・誘導コイル・発光体から構成されており、誘導コイルに高周波電流を流すことにより、フェライトコアに磁界を発生させ、磁界よりランプ内に電界が発生します。
電界で放出された電子が粒子に衝突し、紫外線が放出され、紫外線がランプ管内壁に塗布された蛍光体により、可視光に変換される仕組みです。
無電極ランプが注目されるようになった背景
2017年8月16日、水銀の採掘や輸出入を規制する「水銀に関する水俣条約」が発効され、「水銀による環境の汚染の防止に関する法律」が同日付け施行されました。
環境省の『一般照明用の高圧水銀ランプに関する規制』では、以下のように説明されています。
一般照明用の高圧水銀ランプの製造及び輸出入は、その水銀含有量にかかわらず原則禁止となります。
▼以下は原則禁止
〇ある一定以上の水銀が含まれる蛍光灯などの照明(高圧水銀灯など)
〇電池、計測器、 スイッチ、虫歯治療材の製造、販売、流通、輸出
日本のメーカーのほとんどの蛍光灯は、既に一定量未満を順守しています。
無電極ランプは水銀含有ランプですが、水銀はごく少量(約5mg)で「特定水銀使用製品」には含まれていないため、無電極ランプは水俣条約の規制対象外となります。
今後も生産終了予定はなく、用途によってはLEDを上回るメリットを発揮します。水銀灯の規制や脱炭素の社会的情勢も相まって無電極ランプは注目されるようになりました。
日本で認知度が低い理由
無電極ランプの認知度が低い理由としては、①製品化のハードルの高さと②LEDが広く認知・流通している点にあると言われています。
①製品化のハードルの高さ
無電極ランプのような高周波を発生させる機器は、総務省が定める電波法の基準をクリアして、総務省認可を受ける必要があります。
厳しい総務省の検査に合格するまでに、一定以上の期間とコストがかかるため、製造していないという訳です。
パナソニック社「エバーライト」のように、かつては日本製無電極ランプが流通していましたが、多くは生産終了となっています。
現在、国内で販売されている無電極ランプの多くは、海外輸入品またはOEM生産により製造されたものです。
②LEDが広く認知・流通している
2つのきっかけを紹介いたします。
- 東日本大震災に伴う電力不足
災害により発電所が被災し、特に東日本では甚大な電力不足に陥りました。
そこで、省エネで安定供給可能な照明として、LEDの需要が高まりました。 - LEDを受け入れる土壌
1980年代にフルカラー発光のために必要な青色LEDの開発に尽力した赤崎勇氏・天野浩氏をはじめとし、2014年、省エネルギー照明 青色LEDの実用化に貢献したことで、先の両名を含む日本人科学者3名がノーベル賞を受賞しました。
LEDの費用対効果は従来よりも飛躍的に高まり、高品質な国産LEDの導入が一般化しました。
無電極ランプのメリット
ここからは、無電極ランプが持つメリットについて紹介します。
無電極ランプのメリットは①光が拡がる ②反射しづらい ③影ができづらい ④眩しくない ⑤ブルーライトが少ない ⑥長寿命 ⑦省エネ効果が高い ⑧即時点灯・消灯 ⑨虫が寄りづらい(低誘虫性)の9点です。
各項目の詳しい解説に加え、従来、工場や倉庫・小学校の体育館など様々な高天井で使用されていた「水銀灯」や、現在様々な箇所で普及が進んでいる「LED」と比較した場合も記載しておりますので、参考にしていただければと幸いです。
光が拡がる
無電極ランプが持つ「拡散光」の特徴は、これから紹介する他のメリットを複合的に生み出しますので、はじめに紹介させていただきます。
様々な用途で採用されているLEDは直線的な光の特徴をもつ照明なので、スポットライトのように明るい箇所と暗い箇所に大きな差が生まれます。
一方、無電極ランプは光が多方向へ拡散されるため、空間や照射対象をムラなく照らすことができます。
拡散光は照明同士の光が重なりやすいため、設置環境によってはLEDより照明を台数削減できます。
反射しづらい
直線的な光の性質上、LEDは照射対象からの反射を起こしやすい照明です。
例えば工場・倉庫の製品検査・検品工程において、光の反射が原因で検査員の方が傷を見逃してしまうケースや、画像センサーによる自動外観検査で光が反射して、カメラに認識されないケースがございます。
対して、以下の写真のように、無電極ランプは金属の反射が少ないため、微細な傷の見逃しなどの検査ミス防止に貢献します。
※金属加工品の他にどのような製品の検査に有効かは、こちらの実績例から参照ください。
その他、プールサイド用照明は水面の揺れにより反射した光が人の目に入ってしまい、グレア(ちらつき)を感じてしまうことがあります。
LEDよりも反射が少ない無電極ランプは、スイミングスクールのプールサイドでもご使用いただいています。
影ができづらい
作業員自身の体が影になってしまい、手元の書類や検査対象物が見づらいことがあります。
特に複雑な形状や大きな製品の目視検査で影が濃く出ると傷(キズ)などを発見しづらくなることから、影が濃く出ない無電極ランプを検査工程改善のために選んでいただくケースもございます。
以下の写真で、LEDは陰影の差がはっきりと出てしまっている一方で、無電極ランプは影が薄く、全体的に光がムラ無く行き届いていることがわかるとおもいます。
眩しくない
現場にせっかく新しい照明を設置したにも関わらず、「照明が明るすぎるから、目が疲れることが増えた」というお悩みをお持ちのお客様がよくいらっしゃいます。
LEDは点発光で直進性が強い光のため眩しいと言われ、直視することが難しい照明です。
選定したW数や台数が必要以上になると当然ですが、LEDの直線光により「明るすぎる」や「目が疲れる」と感じる可能性があります。
無電極ランプは、LEDのような直視するとグレア(ちらつき)が強く残る光ではなく、人の目に優しい光です。
実際にご使用いただいているお客様から「目が疲れづらい」と好評で、目に優しい照明と言われています。
天井を見上げる作業が多いケースや検査で照明の光源を見る作業が多いケースには、特に照明の選定に注意が必要です。
ブルーライトが少ない
太陽光にも含まれているブルーライトは日中は浴びても問題ありませんが、日没以降に浴びてしまうと人間本来の生体リズムと異なるため、体内時計(サーカディアンリズム)を乱れさせると言われています。
つまり、日没の早い季節の夕暮れ以降にも、ブルーライトの多い照明を長時間直視する環境下で作業をすると、自律神経の乱れや睡眠効率の低下などを招くこととなりそうです。
以下は主要な照明ごとの波長比較グラフで、ブルーライトの波長域は380~500nm程度(グラフのグレー箇所)です。
グラフをご覧いただくと、LEDのブルーライト波長が突出していることが一目瞭然かと思います。
一方、一部LEDより突出があるものの、無電極ランプはLEDよりもブルーライトが少ない(波長が小さい)照明です。
LEDが人体に甚大な影響を与えるようなエビデンスはまだ立証されておらず、また私たちの生活に無くてはならない存在であることに疑いの余地はありません、
しかし作業環境・条件によっては、付き合い方を検討し直す必要があるかもしれません。
長寿命
蛍光灯のランプは誰でも簡単に交換可能ですが、電気工事業者に交換依頼する必要がある工場や倉庫などの高天井では、交換頻度が少ない照明を使用することが望ましいです。
つまり高い天井の環境下では、一般家庭用や事務所用の照明よりも寿命の指標が重要となります。
照明の光源寿命は、設置時の明るさが70%に落ち込むまでにかかった時間で定義されいます。
以下のグラフで言うと、各照明の曲線が70%の線に到達した前後が、光源寿命です。
具体的に言うと、従来使用されていた水銀灯の光源寿命は1,2000時間に対し、LEDの光源寿命は40,000時間(最長60,000h)、無電極ランプの光源寿命は60,000時間(最長100,000h)とされています。
蛍光灯は不点灯時、ランプを交換すれば点灯しますが、無電極ランプの場合、ランプは交換しなくても安定器を交換すれば点灯します。
LEDは長寿命で有名ですが、無電極ランプも十分長寿命な照明と言えるでしょう。
但し、無電極ランプやLEDのように、定格(光源)寿命よりも安定器の方が先に寿命に到達する点は、注意が必要です。
安定器寿命に大きな違いがございませんので、現代の長寿命照明とされている無電極ランプとLEDの製品寿命はほぼ同じとお考えください。
照明の寿命に関する考え方について更に詳しく調べられたい方は、以下のブログも参照ください。
省エネ効果が高い
従来広く採用されていた水銀灯はエネルギー効率が悪いため、環境問題やSDGsなどの対策として交換が進んでいます。
以下表の通り、水銀灯と比較した場合ですが、無電極ランプは省エネ照明となります。
水銀灯 | 無電極ランプ | LED |
---|---|---|
400W | 150~200W | 100~150W |
但し、無電極ランプはLEDより省エネ効果は薄いため、省エネのみを重視されるお客様にはご提案が難しい製品となります。
1点目に紹介したメリット「光が拡がる」から、LEDより少ない台数設置で同程度の平均照度を実現した事例もありますので、設置環境次第ではコスト削減案として検討できます。
即時点灯・消灯
光熱費の高騰により節電の意識が高まっており、水銀灯のような即時点灯・消灯できない照明は、採用にあたって懸念となります。
製造業で言うと、昼休憩や小休憩で照明を消灯するなどこまめな節電が、電気代コストカットにつながります。
以下の動画をご覧いただくと分かるように、無電極ランプは電源の入切するとすぐに点灯します。
※点灯直後は約70%の明るさ。100%の明るさまで、5分程度要します。
虫が寄りづらい(低誘虫性)
無電極ランプは、虫が寄りづらい(誘虫性が低い)照明です。
殺虫剤などの薬剤や電撃殺虫器無しで、そもそもの建屋付近への誘虫を水銀灯より抑制できます。
水銀灯やメタルハライドランプは紫外線の波長が長く、誘虫性が高い(虫が寄りやすい)照明と言われますが、LEDや無電極ランプは比較的低誘虫性の照明です。
但し、誘虫性の観点のみで比較した場合、LEDの方が無電極ランプよりも低誘虫性である可能性が高いとされています。
無電極ランプのデメリット
ここからは、無電極ランプの気になるデメリット(苦手とする点)について見ていきましょう。
無電極ランプのデメリットは①小型化しづらい ②蛍光灯タイプ(直管型)がない ③水銀を使用している ④照射距離に限界がある ⑤重い ⑥明るさ100%まで時間が掛かる の6点です。
弊社では様々な用途で無電極ランプを推奨しておりますが、特定用途においては推奨できないケースもございます。
デメリットから、どういった用途が推奨出来兼ねるかを紹介していきます。
小型化しづらい
光源(ランプ)が大きくないと照度を確保しづらいため、無電極ランプは小型化しづらいというデメリットが挙げられます。
なぜなら前述の通り、大きな光源により光が広がり、眩しさが少ない照明である理由は、発光面積が広いためです。
最もサイズが小さい100Wの無電極ランプでも、大きさは423mm×440mm×138mmです。
中には、光の質に大変ご満足いただいたとしても、手元用照明として「大きい」や「圧迫感がある」と感じられるお客様もいらっしゃいます。
※より小型の照明をお探しの場合、別商材でご提案させていただきます。
また安定器とランプを離し過ぎると、安定して発光しづらいです。
よって、ランプと安定器の一体型仕様が多い為、より小型化がしづらい要因となっています。
※LEDも安定器一体型仕様での販売が大半。
小型化しづらいということは言い換えると、デザイン性の自由度にも乏しいため、家庭用ではおすすめしておりません。
蛍光灯タイプ(直管型)がない
冒頭の発光原理で紹介した通り、無電極ランプは電磁誘導により点灯しており、同様の発光原理をもつ蛍光灯や水銀灯より長寿命です。
しかし、電極(フィラメント)を取り除き電磁誘導による発光にした代償として、サークル状のランプが条件の無電極ランプは、蛍光灯のような直管タイプが製造できません。
よって、3m以下の低い天井への設置には適しておりませんので、やはり事務所や家庭用にはおすすめしづらいです。
水銀を使用している
無電極ランプは、水銀を僅かに使用しております。
無電極ランプをご検討されているお客様からは「無電極ランプの水銀は問題ないのですか?」とよくご質問をいただきます。
結論から申し上げますと、無電極ランプは水俣条約の規制対象外で、現在も問題無くご使用いただけます。
水俣条約で規制になっている照明というのが、分類としては一般照明用の高圧水銀灯ランプです。
こちらは、水銀含有量に関係なく、切り替えが必要です。
また、市販されている蛍光ランプや水銀使用ランプにつきましては、水銀含有量の規制が細かくあります。
例えば、60W以下で水銀含有量が5mgを超えるもの等、条件がいくつも決められています。
無電極ランプは、水俣条約の規制をパスしているため、問題なく使用していただくことができます。
尚、お客様によっては、会社の方針として「水銀フリー(水銀レス)」を指針として挙げられている場合がございます。
水銀フリーの照明のみをご検討の場合は無電極ランプは使用不可ですので、弊社から水銀レス照明であるLEDを提案させていただきます。
照射距離に限界がある
無電極ランプは拡散光ですが、光が分散しているとも言い換えることができます。
よって、車のヘッドライトや劇場のスポットライトのように、より遠くの位置を照らしたい場合や局所的に明かりが必要な場合には、不向きな照明です。
重い
無電極ランプは光源が大きく、安定器と一体型製品が好ましいため、比較的重量のある照明です。
前者の光源の大きさは「拡散光」というメリットを生み出すため必要な要素です。
一方、後者はランプと安定器を離して設置してしまうと、安定した点灯が難しくなるというデメリットを持つためです。
つまり、大きなランプと安定器が一体型の器具のため、重量があるということです。
明るさ100%まで時間が掛かる
ユーザーにとっての大きなデメリットとはなりづらいですが、製品のデメリットとして挙げておきます。
メリットで触れた通り、無電極ランプは即時点灯・消灯が可能です。
しかし、点灯直後の明るさは70%程度に留まり、明るさ100%の出力に至るまで5分~10分程度要します。
製品としてはデメリットに思えるかもしれませんが、実際に工場などで作業するにあたっては、然程気にならない程度の差と言われます。
おすすめの用途・使用箇所
前項で紹介しました無電極ランプのメリット/デメリットを踏まえ、ここからはおすすめの用途・使用箇所を紹介いたします。
検査・検品
反射しづらい/影ができづらい/眩しくない特徴を持つため、無電極ランプは検査・検品の照明におすすめです。
- 反射しづらいと、検査ワークの傷の見逃しを防げます。
- 影ができづらいと、検査員や検査ワーク自体が検査不良箇所の影となっても、見逃しづらいです。
- 眩しくないと、人の目へ負担が少なく、検査員の健康に貢献できます。
検査についてまとめたブログもございますので、併せてご覧ください。
工場
光が拡がる/影ができづらい/長寿命の特徴を持つため、無電極ランプは工場用の照明としておすすめです。
- 光が拡がると、建屋の空間全体が明るくなり、職場環境改善や衝突事故防止に貢献できます。
- 影ができづらいと、保守・メンテナンスで手元が暗くなりづらいため、作業しやすいです。
- 長寿命だと、天井の高い照明の交換頻度が下げられ、生産停止のリスクや工事依頼の手間を低減できます。
駐車場・コインパーキング
反射しづらい/眩しくない特徴を持つため、無電極ランプは駐車場用・コインパーキング用の照明としておすすめです。
駐車場・コインパーキングの中でも、チケットレスの車番認識システムを採用された駐車場の照明としておすすめです。
というのも、ナンバープレートが反射してしまうとカメラで読み取りできませんが、無電極ランプは反射しづらい特徴を持つためナンバープレートにも反射せず好評だからです。
またチケットレスの駐車場・コインパーキングでなくとも、無電極ランプはおすすめです。
なぜなら、LEDの眩しい光は、近隣住民から「眩しい」というクレーム挙がる可能性があるためです。
- 反射しづらいと、ナンバープレートを正確に認識することができます。
- 眩しくないと、近隣住民や敷地内を運転するドライバーへの目の負担を軽減できます。
興味をお持ちいただいた方は、アマノ株式会社様やピットデザイン株式会社様のページをご覧いただければと思います。
倉庫
倉庫は、製品が高く積みあがっているため、光が広がりづらく影が濃く出る照明はおすすめできません。
光が拡がる/影ができづらい/眩しくない/長寿命の特徴を持つため、無電極ランプは倉庫用の照明としておすすめです。
- 光が拡がると、建屋の空間全体が明るくなり、職場環境改善や衝突事故防止に貢献できます。
- 影ができづらいと、棚が天上近くまで高くてもロケーションラベル(棚ラベル)が明るく見やすいです。
- 眩しくないと、倉庫内オペレーターでフォークリフトを運転しながらピッキング作業を行う際に、見上げた時の目への負担が掛かりづらいです。
- 長寿命だと、天井の高い照明の交換頻度が下げられ、生産停止のリスクや工事依頼の手間を低減できます。
倉庫についてまとめたブログもございますので、併せてご覧ください。
牛舎
ブルーライトが少ない/影ができづらい/眩しくない/長寿命の特徴を持つため、無電極ランプは牛舎用の照明としておすすめです。
実は、乳牛にとってブルーライトの波長域は、ストレスホルモンの分泌を促進させてしまうことが、広島大学の研究で判明しています。
一般に広く流通しているLEDですが、周知の通りLEDはブルーライト領域の波長が長いため、牛舎にはおすすめできません。
無電極ランプは、長寿命でありながらLEDよりブルーライト領域の波長が短いため、牛/人/お金にとって優しい照明です。
- ブルーライトが少ないと、牛にとってのストレスを低減することができます。
- 影ができづらいと、飼料給与(餌場にエサを追加する際に、飼料をまとめているバンドを切ったりする作業)の際に、手元までしっかり明るかったので、作業しやすいです。
- 眩しくないと、人の目へ負担が少なく、スタッフの健康に貢献できます。
- 長寿命だと、天井の高い照明の交換頻度が下げられ、工事依頼の手間を低減できます。
もう少し詳しく説明した記事がございますので、興味をお持ちの方は併せてご覧ください。
無電極ランプとLEDの比較
日本照明工業会のデータによると、2021年3月時点で工場におけるLED普及率は45%だった模様です。
家庭でも製造業でもLED化が年々普及していく一方で、LEDも得意・不得意分野がそれぞれございます。
購入を決める前に十分に選択肢を吟味することが、照明の最適な選び方だと思います。
今回紹介しました無電極ランプとLEDを比較した以下のブログもございますので、併せてご参考にいただけますと幸いです。
※重複する内容もございますので、予めご了承ください。
LEDも!様々な照明の選択肢を提案できるコタニ
「無電極ランプとは?」から始まり、メリット・デメリットなども紹介しました。
当然のことではありますが、その製品の特徴を事前に把握されることが最もお客様の満足のいくご検討かと存じます。
しかしながら、やはり様々な観点から製品を検討する必要があるため、偏った情報では迷ってしまいます。
今回は主に無電極ランプについて紹介しましたが、弊社は他にも様々な照明を取り扱っています。
お客様の用途・環境に応じてベストな提案ができる選択肢が強みとして挙げられます。
例えば、無電極ランプの他には、LEDはもちろんのこと、有機ELやセラミックメタルハライドランプ、CCFLなどです。
「自社に最適な照明が分からない」や「LED以外の選択肢も比較したい」などのご相談は、以下よりお問い合わせください。
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